




群馬県 House IC
ことのは― 自然との関係を選びなおす、原っぱのような別荘
この建物は、
豊かな木々に囲まれた敷地に建っています。
恵まれた自然を「眺める対象」とするのではなく、
その変化とともに暮らす住宅のあり方を考えました。
葉がひらひらと舞い降り、
いくつかの葉が重なり合った下に、
ふと居場所が生まれる。
そんな情景を重ねるように、
四枚の屋根が寄り集まった下に、
暮らしの空間をつくっています。
屋根や壁の重なりから生まれる隙間は、
周囲の自然へと意識をひらくためのものです。
あるときは、潤った大地へ。
あるときは、突き抜けるような空へ。
またあるときは、木々の気配へと、
視線や気持ちが自然につながっていきます。
この家では、
自然との距離がひとつに定まりません。
住み手の暮らしの中で行われる「こと」に合わせて、
外との関係は、その都度、移り変わります。
室内に、思いがけない光がやわらかく現れたり、
ふわりとした風が、身体を包み込んだりする。
それらは演出された体験ではなく、
自然とともに過ごす中で、
いつの間にか起きてしまう出来事です。
この建築が用意しているのは、
自然を制御することでも、
特別な時間を用意することでもありません。
自然との関係を、
毎日の中で選びなおし、
感じなおすための余白です。
「ことのは」は、
豊かな自然の中で、
住み手の感覚やふるまいが
静かにひらいていく
原っぱのような建築です。
所在地:群馬県
用途:別荘
Photo:Kai Nakamura


















